邦楽レクチャーコンサート  

演奏者
 沢井一恵(箏)

 わい
  箏アンサンブル
11月11日,沢井一恵さんとさわい箏アンサンブルのみなさんによる邦楽レクチャーコンサートが行われました。
 沢井さんは子どもの頃,宮城道雄氏に箏を習っていたそうです。沢井さんとさわい箏アンサンブルのみなさんはこの日,体育館に集まった4年以上の児童約  400名と先生方全員に,箏にさわるチャンスを与えて下さいました。箏は30ほどありました。「かえるの歌」をすぐひけるように調弦して下さいましたので,みんな「かえるの歌」をすぐに演奏してしまった自分にびっくりしていました。また箏で一曲演奏できて,とてもうれしそうでした。やわらかい音,しっとりした音,はげしい音など箏の音にはいろいろな表情がありました。すばらしい演奏に思わず息をのんで聴き入りました。心が静かになりみんなのしぐさまでおちついたようでした。
 箏がとっても身近に感じられました。日本人なんだからもともと身近なはず。ほかの日本の楽器についてももっと知りたい,見たい,聴きたい,演奏したい!!

                 ♪演奏曲目

1.鳥のように
   沢井忠夫
(1937〜1997)
 作曲者が「鳥のように大空を翔ることができたら」という夢を持って作った曲です。箏のするどい音の連打にのっていろいろな鳥が飛びだちます。
2.六段の調べ
   八橋検校(
1614〜1685
 約350年前に作られたと言われる,一番古い箏の独奏曲です 風や水の音にも音楽を感じる日本人の感受性を表している曲です。
3.焔(ほむら)
   沢井忠夫
(1937〜1997)
 合奏の中で,低音楽器としてのみ演奏されてきた箏のバス楽器である十七弦が主役となった箏アンサンブルのための合奏曲です。
まん中が,沢井一恵さん。
床上の箏で「六段の調べ」を演奏してくださいました
すばらしい音楽を聴かせてくださってありがとうございました。
花束をわたしています。

                            

”つめ”もはめてくださいました。 沢井さんが演奏のしかたを教えてくださっています。
(邦楽レクチャーコンサートの感想)
・「ことはこんな音だっけ」と思うくらいきれいな音でした。あんな細い弦だけでいろいろな音をでせるなんてすごいです。「箏柱」は私からみ東京タワーに見えました。(4年)
・さわいかずえさんは,しゃべっている時にはにこにこしていましたがと箏をひいている時には別人だと思いました。悲しい音,元気な音,やわらかい音などいろいろな音が出せてすごいなあと思いました。すばらしい演奏をありがとうございました。(4年)
・箏ってたくさんの人でひくとこんなに大きな音が出るんだなと感心しました。「鳥になって」は演奏する人の手がすばやくうごいてすごかったです。次々と鳥が飛び立っていくような音がしました。わたしも飛びたくなりました。 (4年)
・六段の調べの時,体育館の屋根の上の雨の音もまじっていたけれど,しばらくすると箏の音だけしかきこえなくなりました。箏の音がとてもゆっくりしていて,心をしっとりなごませる力がありました。いやされました。・合奏の時どの人も一つ一つの音に心を込めて演奏していて,箏に対する情熱がじわ〜っと伝わってきました。(5年)
・体育館にたくさんの箏がならんでいたのでびっくりしました。中でも大きな箏が一つだけあったので,どんな音がするのかとワクワクしました。ギターのような低い音で17弦あるそうです。箏にさわってみると弦はとてもかたく,指の腹がいたくなりました。(5年)
・日本にはこんないい楽器があったんだなと思いました。これからは,箏を大切にしていきたいです。私たちは立ちひざのまんましーんとかたまって聴いていました。(6年)
・質問コーナーで,1日に長い時には9〜10時間も練習すると聞いて驚きました。(6年)
・指先だけではなく ,うでや体も使っていました。箏は指だけではなくバチでたたいて演奏する方法があることを初めて知りました。(6年)
・指揮はなく体を使って呼吸をすることで合わせていました。(6年)
・演奏家の人たちの息がぴったり合っていて,最初は1羽が自然の森の中で羽ばたいているようでしたが,途中からは演奏家8人の人たちが鳥になり風に乗って宙に舞っているような姿が想像できました。最後は焔(ほむら)という曲でした。はじまったとたん激しくなり,まるで私たちの前から火が押し寄せてくるようでした。(6年)
・マイクを通した音になれている私たちでしたが,一本の弦の音がきこえだすと,「耳を澄ます」ということができたひとときでした。体育館は水を打ったように静かになりやがて体育館の空気までもピーンと張りつめて,箏の音だけが伝わりました。(6年)